7月18日(金)「第29回一般・高校生向けセミナー」を開催しました。第29回は【ポリ袋の正しい使い方~過去と未来~】の演題で、芝﨑 祐二 生物生産部門兼任教員(理工学部教授)が講演を行い、25名の参加者に熱心に聴講いただきました。
今回のセミナーでは、“もの”を入れる袋の歴史から始まり、プラスチック・ビニール袋・ポリ袋の製造過程や種類ごとの性質(耐水性、耐熱性、強度など)の違いなど示しながら、それぞれの機能や用途を分かりやすく解説いただきました。さらに、従来のポリエチレンに対し、サトウキビから砂糖を生成する過程で生じた搾りかす繊維から製造したバイオポリエチレンについては、製造工程や処分をする際にも二酸化炭素の排出量を抑制することが可能であることをお話しいただきました。また、バイオプラスチックには生物有機資源を原料としたバイオマスプラスチックと微生物により自然環境中で分解される生分解性プラスチックの二種類があることに触れ、それら両方の性質を満たすバイオプラスチックも存在するが高コストのため医療用など一部の素材にしか使われていない現状などを紹介いただきました。
参加者の皆さまからは、「(パンを包装する袋が耐寒性に乏しいというという話を受けて)パンの袋を冷凍庫に入れると破れてしまうのは思い当たります。包装容器の特性を知って、保存に生かしていきたいです」「普段何気なく使っているポリ袋に様々な機能があることに関心を持った」という感想が寄せられました。
次回は9月11日(木)に、【アブラナ科野菜成分の健康機能〜骨格筋機能への効果〜】と題し、伊藤 芳明 食と生活部門兼任教員(農学部教授)が講演を行います。
今後も継続的に開催し、当センターの研究成果を日常の身近な話題に落とし込みながら地域に向けて発信していきます。
ご参加をお待ちしております!