Fujiwara/ 2月 5, 2025/ RESEARCH TOPICS


次世代アグリイノベーション研究センター 芝﨑祐二教授らの研究グループは、工業標準である高圧水銀ランプのi線で感光可能な光超強塩基発生剤の開発に成功し、その成果はWiley社の国際誌であるChemPhotoChem(インパクトファクター3.0)に掲載されました(2024年9月19日、Volume 8(12), e202400206(doi.org/10.1002/cptc.202400206))。

 

光合成に代表される光化学反応は、私たち生命体にとって大変重要な反応です。この反応は工業分野において様々な形で利用されています。たとえば、私たちの生活を支えるスマートフォンなどの電子機器にはこの光化学技術が使われており、電子デバイスの小型化、軽量化、高速化に大きく寄与してきました。芝﨑等は、光化学反応を用いた種子のコーティングの研究を行っており、その成果の一つとして今回、工業的に容易に入手可能な光源であるi線に応答する光超強塩基発生剤の開発を達成しました。この技術は、種子のコーティングのみならず、印刷や電子機器など多くの他の分野に対しても展開が期待されます。

【発表論文】
タイトル :Novel Photobase Generators Derived from Proazaphosphatrane–Aryl Borate for
      High-Pressure Mercury Lamp Lithography production by streamer discharges
著者   :Yuji Shibasaki, Junichi Sato
雑誌名  :ChemPhotoChem
DOI番号 : doi.org/10.1002/cptc.202400206