Fujiwara/ 4月 8, 2024/ NEWS

2024年3月21日(木)、食と生活部門のメンバーを中心に、岩手郡葛巻町 くずまき高原牧場様、くずまきジェラートクローバー畑様、くずまきワイン様を訪問し、農畜産業の生産及び加工品製造による6次産業化、バイオマスエネルギーの生産・活用について現地視察と意見交換を行いました。今回は、一般財団法人葛巻町畜産開発公社顧問 前葛巻町長 中村哲雄様よりご説明をいただきながらの視察が実現し、大変充実した研修となりました。

はじめに、くずまき高原牧場を訪問しました。シイタケ栽培施設では、暖房を入れたハウスで原木栽培を行い、1本のほだ木から年6回収穫が可能とのことです。役割を終えたほだ木を暖房用の薪として再利用するなど、資源の有効活用も進められていました。

搾乳牧場では100頭程の乳牛が飼育され、誕生直後1頭飼いで育った子牛は、その後の成長に合わせ、4頭、8頭飼いと徐々に大きな集団に適応できるよう育てられていました。ワクチン接種や体調管理の体制も整っており、全国からの飼育依頼に対応されているとのことです。飼育用の小屋は選挙看板を建材として再利用し、経営効率化にも努められていました。畜産で出る糞尿を利用した「たい肥」の頒布も手掛けられ、発酵度合いの異なる商品を提供して様々なニーズに対応しておられます。

つづいて、くずまきジェラートクローバー畑様を訪問しました。こちらは葛巻町で酪農を営む女性たちが運営されています。使用する原材料は葛巻町内産がほとんどで、女性たちによる6次産業化が進められていました。

くずまきワイン様では、スタッフの方にもご説明いただき、岩手の山ぶどうワインの生産工場を訪問し、議論を行いました。

葛巻町は町内をあげて、自然エネルギー・再生可能エネルギーの普及を進め、もしもの時のための発電施設整備を地域ごとに進められているとのことで、移動中も町内に太陽光発電や風力発電施設が見受けられました。また、持続可能なまちづくりとして、高校の山村留学、新規定住者の住宅整備、牛乳加工業者の誘致にも取り組み、あらゆる方面から活気あるまちづくりを進められているとのことです。

中村様はじめ、各施設のみなさまからのご説明は、学ぶことが大変多く、参加者同士の活発な意見交換を行うことが出来ました。誠にありがとうございました。岩手大学次世代アグリイノベーション研究センターでは、地域社会の皆様と問題意識を共有し、連携してSDGsの達成に貢献することを目指し、引き続き、研究機関や生産者様との活発な交流を進めて参ります。