岩手大学次世代アグリイノベーション研究センターでは、地域における問題意識について調査し、その課題を共有することで、地域課題の解決に寄与する新たな分野横断研究テーマの模索と試行につなげていくことを目的に、研究機関や生産現場等の現地視察を行っています。
2023年8月23日(木)、生物生産部門のメンバーを中心に、アグリビジネスを展開している福島県の企業2社を訪問し、事業見学や意見交換を行いました。
株式会社A-Plus様は、世界初の自動搬送システムと最新設備を導入した植物工場で、照射や水の量などはすべて人工的に制御し、レタスの生産を行っています。人による作業は収穫とトリミングのみであり、生産工程の自動化によって副次的に衛生管理が徹底され、その結果、収穫されたレタスは、低生菌のため消費期限が長い、加工時に洗浄回数が少なくて済む、といったメリットがあるそうです。また、廃棄部分が少ない歩留まりの高いレタスの安定生育も実現しているとのことでした。
ベルグ福島株式会社様は、接ぎ木や人工光の育苗技術、植物ワクチン接種技術を活かし、トマトやキュウリなどの野菜苗を生産し、生産者への販売を行っています。人工光の施設と太陽光の大型ハウス施設の双方を利用して生育しており、各工程では、それぞれ高い技術が投じられ、またエアシャワーや技術者のチェックなど、徹底した品質管理が施されていました。
生産工程で生じる産業廃棄物(ウレタン)の処理や、経済的観点や食料供給の観点を含めた水耕栽培と露地栽培のそれぞれの展望等、先生方の研究活動の新たな展開を考える非常に有意義な機会となりました。岩手大学次世代アグリイノベーション研究センターでは、地域社会の皆様と問題意識を共有し、連携してSDGsの達成に貢献することを目指し、引き続き、生産者様との活発な交流を進めて参ります。
今回の現地訪問にご協力いただきました、株式会社A-Plus様、ベルグ福島株式会社様、どうもありがとうございました。
※株式会社A-Plus様のWebサイトでも掲載していただきました。
https://www.a-plus-tamura.com/blank-2
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