Fujiwara/ 6月 24, 2026/ NEWS

6月22日(月)に「第36回 一般・高校生向けセミナー」を開催しました。今回は 「電気とかみなりが農業にできること」 をテーマに、高橋 克幸(食と生活部門・理工学部 准教授)が講演を行い、36名の参加をいただきました。

セミナーでは、「電気と雷」を使う電気電子工学が、いかに農業に貢献するかご説明いただきました。

まず、電気の歴史と仕組みについて説明がありました。紀元前600年ごろの古代ギリシアでターレスが「電気」を発見して以来、電気の発生方法や雷の正体など電気の性質に関する研究が進められてきたこと、そして現在ではクリーンで応用範囲が広く配給も容易な電気自動車の開発などが進んでいることが紹介されました。さらに、電気の性質や「核・熱・光・力学・化学・電気」の間におけるエネルギー変換の相関についても説明がありました。

次にプラズマについて触れられました。プラズマは「固体・液体・気体」に並ぶ物質の第4の状態であり、気体中の原子や分子の一部が電離してイオンと電子に分かれた状態です。自然界の例として炎・雷・オーロラなどが挙げられます。プラズマは高電圧を加えて生成でき、「電気エネルギーのみで各種の活性種やラジカルを高密度でその場で直接生成できる」という特性があるため、半導体産業などで広く利用されています。

最後に農業分野での活用について説明がありました。現在、農業で使用される化学肥料は国内だけでは賄えず輸入に頼っているため、国際市場の価格高騰や気候変動の影響で肥料価格が上昇しています。持続可能な農業生産への転換を図るため、日本国内で化学肥料の使用量を減らし、食品残渣や汚泥などから肥料成分を回収・活用する取り組みが求められています。その回収・活用にプラズマ技術が応用されていることが紹介されました。加えて、青果物の鮮度保持や鶏舎環境の改善など、プラズマを用いた産業利用への期待が示されました。

参加者からは次のような感想が寄せられました。
「プラズマの使い道で医療分野にも応用されていることが興味深かった」「プラズマを応用した製品がどれだけ社会実装されているかもっと知りたい」などの声がありました。

次回は 7月24日(金) に 「地域の食材や未利用資源に眠る新たな価値の発掘と有効活用」 をテーマに、上杉祥太(生物生産部門兼任教員・農学部准教授)が講演を行います。今後も毎月程度のペースで継続開催し、当センターの研究成果を日常の身近な話題に落とし込みながら地域へ発信してまいります。皆さまのご参加を心よりお待ちしております。