AICセンター長 下野裕之らの研究グループは、岩手大学でハイブリッドライスの多収性を
寒冷地で明らかにしました。
持続可能な食料供給を達成するには、環境への負荷を最小限にしながら土地面積当たりの収穫量を最大化することが極めて重要です。その手段の1つとして栽培する品種の最適化があります。研究グループは、雑種強勢を用いたハイブリッドライスの寒冷地での有効性に加えソース能力の改良の必要性を明らかにしました。本成果は農学分野の著名国際誌Field Crops Research誌(インパクトファクター6.145,2021年)に掲載されました。研究グループでは継続して安定多収と環境負荷の最小化を目指した研究を進めています。ちなみに、中国ではハイブリッドライスが広く栽培されていますが(全栽培面積の50%近く,2015年)、日本では、「コシヒカリ」や「ひとめぼれ」をはじめ栽培されている品種の99%以上(2021年現在)が自殖イネを利用しています。
【参考論文】
Taiki Takahashi, Naoyuki Sato, Maya Matsunami, Hiroyuki Shimono (2023) Yield performance of hybrid rice in a cool climate in Japan. Field Crops Research.
https://doi.org/10.1016/j.fcr.2022.108784
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0378429022003550
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