2月9日(月)に本センターでは「SDGs達成に向けた岩大生のアイディア:次世代アグリ学生プロジェクト成果報告会」を開催し、 未来を担う学生の皆さんが自発的に企画・実施した持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けたプロジェクト4件について、それぞれの1年間の活動成果を発表していただきました。
〇「ダイズもったいない」プロジェクト
「ダイズもったいない」プロジェクトでは、廃棄される大豆を再利用して新たな価値を創造する取り組みを進め、農作物の生産現場で生じる廃棄物の有効活用法を探る活動について発表しました。発表では、タイミングが合わず、計画で使用する予定だった廃棄ダイズが使用できなくなるトラブルに見舞われたが、計画を見直して大豆由来のソイペーパーやキャンドルなどの試作を行った過程が報告されました。
続いて、1月に本学の学生と社会人交流スペースTOVLABで試作物の展示会と、大豆由来のクッキー・カレー・お茶の試食会を開催しました。会場では意識調査や「製品化した場合いくらなら購入するか」のアンケートを実施し、今後はTOVLABでの活動を拡充したり、材木町よ市へ出展したりする展望についても報告がありました。
〇「香りで伝える廃棄リンゴの現状」プロジェクト
「香りで伝える廃棄リンゴの現状」プロジェクトでは、滝沢農場で大量に廃棄されているリンゴに着目し、廃棄リンゴの新たな活用方法として、リンゴの芳香成分を活かしたフローラルウォーターへの加工などに関する取り組みを発表しました。発表では、廃棄リンゴから作成した芳香蒸留水、ポプリ、アップルティーなど、リンゴの香りを生かした試作物を作成し、12月から1月にかけて試飲・体験会を開催したことが報告されました。
試飲・体験会で実施したアンケートの結果、廃棄リンゴを使用した製品やその購入に抵抗感を示す人は少なく、価格設定次第では需要が見込めることが分かりました。また、ポプリやアップルティーの試作で明らかになった課題点については、参加者の意見を踏まえて改善を進める見込みであると報告されました。
〇「なくそう”もったいない”!~廃棄野菜を活用した食器づくり~」プロジェクト
「なくそう“もったいない”!〜廃棄野菜を活用した食器づくり〜」プロジェクトでは、色や形が理由で市場に出回らず廃棄される規格外野菜を活用した加工品を地域に届ける取り組みを発表しました。発表では、当初は廃棄野菜を用いた食器づくりを想定していたものの、窯元での陶芸体験を通じて防水性などの課題が判明し、食器加工へのハードルが高いと判断したため、方針を転換して廃棄野菜から加工しやすい紙を作成することにしたと報告されました。
続いて、1月に試作した紙を用いて岩手大学の学生を対象としたワークショップを開催し、参加者が試作紙に今年の抱負を書くイベントを実施したことが報告されました。今後は紙以外の活用方法の検討やSNSを通じた周知を進めたいとのことで、会場からは小学校の食育の一環として、野菜の色を生かした紙で折り紙を作るイベントも面白いのではないかという提案がありました。
〇「三陸水産物を用いた三色魚麵の商品開発」プロジェクト
「三陸水産物を用いた三色魚麵の商品開発」プロジェクトでは、本来食用として漁獲されたにもかかわらず市場の規格に合わないため利用されずに廃棄される未利用魚を活用した「魚麵」の開発に取り組んでいることが報告されました。発表では、岩手県産の水産物を練り込んだ麺を試作し、岩手の魅力を伝えるために、栄養価の高いホタテと未利用資源であるアカモクを用いた麺の開発を行ったと説明されました。
試作麺の官能評価の結果、ホタテを練り込んだ麺は味が高く評価され、形状不良などで廃棄されるホタテの有効活用につながる可能性が示されました。一方、アカモクを用いた麺は香りが高く評価されたと報告されました。今後は麺の配合や製法の改善、保存方法の影響検討などを進めていく予定であると述べられました。



