Fujiwara/ 2月 3, 2023/ RESEARCH TOPICS

 

次世代アグリイノベーション研究センターの出口善隆准教授らは、動物のストレスを推定する血中コルチゾールについて、メスの飼育トラ1頭を用い、血中コルチゾール濃度を糞中コルチゾールがどの程度反映しているか年間を通じて調査し、その研究成果がこの度学会誌に掲載されました。

 

飼育環境が動物へ与えるストレスの評価は、動物福祉を充実させるために重要です。動物のストレスを推定するために、血液中コルチゾールの濃度を計測することが多いです。しかし、家畜や伴侶動物ではない、展示動物では採血を行うことが難しいです。一方、コルチゾールは糞からも検出されることが知られています。そこで、メスの飼育トラ1頭を用いて、糞中コルチゾール濃度がどの程度、血中コルチゾール濃度を反映しているか年間を通じて調査しました。その結果、糞中と血中のコルチゾール濃度において有意な正の相関が認められました 。このことから、糞中コルチゾール濃度は血中コルチゾール濃度の変動を反映していることが明らかとなりました。

【発表論文】
タイトル :飼育下のメス1頭のトラPanthera tigrisにおける年間を通じた血中コルチゾール濃度と糞中コルチゾール濃度動態
著者   :森 万佑子, 出口善隆, 伴 和幸
雑誌名  :動物の行動と管理学会誌
DOI番号  :https://doi.org/10.20652/jabm.58.2_74

 

 

 

 

 

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